画材屋の夫婦と犬

先日、通りすがりで画材屋さんを
発見しました。
入り口に無造作に置かれた
フレームの数々。
適当なシールで貼られた
セール値下げの札。
しかし店中は
品揃えがそろっていて
どこか懐かしげなその
お店は夫婦で経営されて
いました。

「いらっしゃーい。」

気軽に笑顔で対応して
下さる主人。
ぐるりと店を拝見し
フレームを二つ購入。

「はーい、ありがとう。」
奥さんが気楽に挨拶する。
ふと、レジ奥に
ラブラドールが一匹
こちらを向いて座っている。
おとなしくてかわいい。

少しチラシがあるか
など質問をする。
これもまた気軽に
二人は答えてくれる。
チラシも頂いて
店を出ようとした時、
さっきまで座っていた
ラブラドールが
伏せっていた。

と・・・
一匹と思っていた犬が
もう一匹。
しかも同じくらいでかい。
しかもおとなしい。
「二匹いたんですね。」
「親子なのよ。」
なるほど、奥の犬は白髪に
なっている。

「ありがとう。またどうぞ！」
二人がまた気軽に挨拶してくれる。
「はーい。ありがとう。」
自然と会話が出る。

なんとはないお店。
でもあったかい。
こんなお店。
今は数えるほどに
なってしまったなぁと
思いつつ、
また足を運ぼうかと
店を後にした・・・・。